モデル解説 · 2026年9月
DeepSeek V4.1 Flash を仕様と料金で整理する
DeepSeekが5520億パラメータのMoEで1Mコンテキストとネイティブ画像入力を出した価格は、最先端のモデル比で数%。ただ料金表には、見積もりを静かに2倍にするピーク時間帯の倍率が仕込まれています。
結論から
公表価格は入力100万トークン$0.15・出力$0.60ですが、これはオフピーク価格です。平日のピーク帯はすべて倍の$0.30/$1.20になります。キャッシュ命中は$0.003で書込み課金なし、バッチAPIは提供されておらず、ウェイトはMITライセンスでFP8約510GB。DeepSeek自身の評価では、上位モデルV4 Proよりエージェント性能で上とされています。
主な仕様
以下はすべてDeepSeek公表値で、本サイトが共通で使うモデルテーブルから引用しています。
| 項目 | DeepSeek V4.1 Flash |
|---|---|
| 公開日 | 2026-09-10 |
| APIモデル名 | deepseek-flash |
| 入力(オフピーク) | $0.15 |
| 出力(オフピーク) | $0.60 |
| ピーク時間帯の課金 | オフピークの2倍(月〜金 UTC 01:00–04:00、06:00–10:00) |
| キャッシュ命中 | $0.003 |
| キャッシュ書込み | 課金なし(プレフィックスキャッシュは自動) |
| バッチAPI | 提供なし |
| アーキテクチャ | 552B MoE — 活性化はprefill 8B / decode 16B |
| ウェイト | MITオープンウェイト(FP8で約510GB) |
| コンテキスト長 | 1M |
| 最大出力 | 384K |
| KVキャッシュ量 | 890 B/token |
| データ保留 | 公表なし |
2026-09-19 にDeepSeekの料金表で検証済み。金額はすべて米ドル/100万トークン。
オフピークとピークの料金
平日のUTC 01:00–04:00と06:00–10:00(北京の日中)は全レートが2倍になります。キャッシュ命中単価も同様で、その時間帯以外は公表価格が適用されます。
| 項目 | オフピーク | ピーク時間帯 |
|---|---|---|
| 入力/100万トークン | $0.15 | $0.30 |
| 出力/100万トークン | $0.60 | $1.20 |
| キャッシュ命中/100万トークン | $0.003 | $0.006 |
物差しとして、Claude Fable 5.1は入力がこのモデルの67倍、出力が83倍です。このモデルを検索している人を探しているのは、たいていこの座標です。
2列とも公表価格で、2026-09-19 に検証。比較値は 2026-09-14 検証。DeepSeekにバッチ割引はないため、その時間帯に落ちた利用量がそのままピーク倍率の対象になります。
自前デプロイ
DeepSeekが実際に公表している範囲と、正直に「確認できていない」と言うべき地点。
ダウンロード自体は難しくない
ウェイトはMITライセンスでFP8約510GB。提供するサービスを制限する条項はありません。障壁になるのは規約ではなくサイズです。
一部しか動かないとはいえ、巨大なモデルです
prefillで活性化するのは5520億中の80億パラメータ、decodeで160億ですが、重みは全量をHBMに常駐させる必要があります。疎な活性化が削るのは1トークンあたりの計算量で、VRAMは削れません。ワークステーションではなくマルチGPUの構成になる理由です。
手順は検証できていない
このモデルのGPU基数、量子化、スループットについて、私たちは自社で再現できていません。よってページには書きません。GPUクラウド各社の「1ノードで動く」という訴求も同じ温度で見るべきです。手順を実際に確認できたら、このページに載せます。
運用で詰まりやすい3点
導入直後の1週間で引っかかりやすい細部です。
名前は2つ、実体は1つ
発表上の名前はV4.1 Flashですが、APIに渡すモデル名はdeepseek-flashです。廃止された旧V4 Flashの名前は今もここで受け取れるため、「終了」のはずの識別子がまだ応答を返します。
画像入力に追加料金はない
画像入力はマルチモーダル専用エンドポイントではなくネイティブ機能で、DeepSeekは追加のサーチャージを公表していません。上の入力・出力単価が両モダリティに適用されます。
効いてくるのは保留ポリシーの差
このモデルについてDeepSeekは強制保留期間を公表していません。一方Claude Fable 5.1には30日の保留要件があります。価格でなく規約で選定するなら、上のどの数値よりも先に効いてくる条件です。
次に動くポイント
動きるのは2つです。ピーク時間帯はV4.1 Flash見積もりの誤差として最大の要因で、トラフィックの時間帯が変われば都度確認が要ります。そしてV4 Proの廃止騒動は2026-09-14実行で発表され、09-11に撤回されました。廃止前提で作り直したチームは、再構築の前に現在のルーティングを確かめてください。